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新春名刺交換会「新春経済雑感」


平成22年1月27日(水)、毎年恒例となる「新春名刺交換会」が日比谷松本楼にて開催されました。18時より開会した第一部の講演会では、会員80名が出席する中、日中協会理事長 白西紳一郎(しらにし しんいちろう)様から「日本にとって中国は必要」と題して、ご講演いただきました。
京都大学時代の1967年より中国に興味を持ち、以来50年で海外渡航は中国のみ550回以上という白西理事長。台頭する巨大国家中国は日本にとって必要な存在になっており、中国との付き合いをどの様に考えるかがポイントとなるということをさまざまな角度からご講演いただきました。「日本の主要企業の中に、昨年あれだけの不況にもかかわらず、中国内で企業活動を行ったことで業績を伸ばした企業は多くある(日産・コマツ・資生堂等)。中国という国家はもはや“好きとか嫌い”ではなく“無視できない存在”となっている。GDPは本年日本を超えることが確実であり、自動車の販売台数も1300万台というとてつもない数字となっている。インフラが心配されているが、日本の既存高速道路と同じ距離7000kmを1年間で作っている。中国経済力の成長度合いはすさまじいものであることは周知のとおりである。問題点をあげるなら、耕地面積が小さく、人口が多いということである。世界全体の7%の耕地面積で世界人口の22%を賄っているためである。今の中国に何が必要で何を求めているか。以前のように日本の金(=資本)ではなく、日本の技術と人材がほしいと考えている。ラオックス買収に象徴されるように、あの買収は日本の1.3億人のマーケットが欲しかったのではなく、中国13億人(=10倍)のマーケットの為に“家電を売るノウハウ”を買ったのである。中国で作って日本で売るという時代はもはや終わり、これからは中国で作って中国で売る時代となった。巨大マーケットをターゲットに中国で商売をする場合、不透明なことが多いので、中国でのパートナーには注意した方がよい。特に売掛金を回収するのが難しいので、回収能力の高いパートナーを選定するべきである。日本人の我々が持っている高い技術を中国でどんどん売っていってほしい」。約50分の講演でしたが、会場内に用意した席が全て埋まるほどの満席という熱気ある講演会となりました。
19時より、第二部となる新春名刺交換会へ席を移し、立教学院糸魚川理事長、立教大学大橋英五総長を始め、各学部長・教授、小出校友会副会長、田尾体育会OB・OGクラブ会長、伊藤観光クラブ会長、砂田マスコミ立教会会長、伏見マスコミ立教会事務局長等 ご来賓25名、ゲスト11名をお迎えして総勢116名となり盛大に開催されました。開会のご挨拶として経済人クラブ和田会長より、多くのご来賓を迎え名刺交換会を開催できた感謝の言葉に始まり、雇用環境も厳しく中国への潮流や低炭素社会への適合等が求められるなかで経営のかじ取りをする中、経済人クラブメンバー同士、業界や年齢を超えて力を合わせていきたいというご挨拶がありました。
立教学院糸魚川理事長からは135周年募金活動において12月末現在10億5700万円の寄付が集まったという謝意をいただき、その後ご登壇の立教大学大橋総長からは、各大学が志願者数平均7割程度という非常に厳しい環境のなか、立教大学はほぼ前年並みの志願者数になりそうである。長く5学部であったが10学部となり、学生数は6,000人増の18,000人となった。国際化を担う学生の教育という狙い、というご挨拶をいただきました。
続いてご来賓各位をご紹介した後、小出校友会副会長より、高らかに乾杯のご発声を頂きました。 今回は第1部の講演内容が中国関連、会場の日比谷松本楼も中華人民共和国・台湾それぞれの建国の父である孫文と関係が深いこともあり、日比谷松本楼代表取締役社長小坂哲郎氏(S29営)のお嬢様、小坂文乃氏(H2観)がご当家に伝わる孫文と梅谷庄吉氏との歴史をまとめ講談社より出版した「革命をプロデュースした日本人」が増刷の運びとなったことを紹介しました。会場内で販売も致しましたが、次回3月17日の朝食勉強会でのご講演をいただけることとなりました。 久しぶりにお顔を拝見した同友、松本楼の美味しい食事とお酒により大変話が盛り上がる中、昨年6月の後、新たに経済人クラブの一員となった新入会員の方々にご登壇いただいて挨拶を頂きました。
小林光之様(S51産・メッツラーアセットマネジメント(株)代表取締役)、関口清様(S56法・(株)東京會舘営業推進部第3部部長)、立山恭介様(S63経・(株)フジタ営業本部営業第1部次長)、藤村賢一様(S39法・(有)フジエンタープライズ社長)、前川昌様(H7法・前川昌法律事務所)。暖かい拍手の中で今年も多くの新メンバーを迎えることが出来ました。
お酒も進み、さらに会場が盛り上がる中ではありましたが、当会最高顧問 坪野谷雅之様(10経・立教大学 総長補佐)のご挨拶をもって大学の益々の発展と会員企業の隆盛、各位の健勝を願いながら閉会いたしました。